ものが二重に見える・複視polyopia

概要

複視とは、物が2つあるいはそれ以上に見える症状のことです。1つの物体が複数に見えたり、重なって見えたりするため、日常生活に支障をきたすことがあります。

複視は眼の疾患や全身疾患が原因となることがあるため、早期発見と対処が大切です。

症状

  • 1つの物体が2つや3つに見える
  • 物体の輪郭がぼやける
  • 物体が傾いて見える
  • 文字がずれて見える
  • 物体が動いて見える
  • 立体視力が低下する

原因

複視の主な原因は以下のとおりです。

  • 斜視 – 両眼の視線が一致しないことで両眼で異なる像が脳に伝わる
  • 白内障 – 水晶体の濁りにより像がぼける
  • 眼振 – 眼球の小刻みな不随意運動により像がぶれる
  • 眼筋麻痺 – 眼球を動かす筋肉の麻痺により視線がずれる
  • 頭部外傷 – 脳に損傷が生じることで視覚中枢に障害が起きる
  • 脳卒中 – 視覚野に障害が起きる
  • てんかん – 発作時に両眼の協調が崩れる
  • その他

対策

複視への対処法は以下の通りです。

  • 眼鏡による視力矯正
  • 頭部MRIや脳波検査による病態の把握
  • 原因となる疾病の治療
  • 眼科検査による両眼機能の評価
  • 眼球運動訓練による両眼協調機能の改善
  • 必要に応じて斜視手術

複視の自覚症状がある場合は、まず眼科受診が重要です。診断と治療により、複視は改善する可能性が高い疾患です。早期発見と適切な対応を心がけましょう。

関連するページ

眼の病気辞典
斜視
眼の病気辞典
白内障