概要
眼精疲労とは目に充血や痛みなどが起こり、視界がかすみ・ぼやける、まぶしさを感じるなどの症状がおこります。これが悪化すると眼の症状だけではなくきつい肩や首の凝りがおこり、ときにはめまいや吐き気など全身疾患の状態を感じることもあります。
このような症状が、十分な休息をとっても回復しないものが眼精疲労で通常の疲れ目とは区別して考えます。
近年では、パソコンなどのディスプレイ作業が増え、近い距離にピントをあわせるために眼の筋肉を使い続けてしまうことに起因する眼精疲労も増加しています。
ただの疲れ眼と侮っていると、体だけではなく心にまで影響を及ぼすこともあります。眼になかなか治らない疲れを感じたら、早めに眼科を受診するようにしましょう。
症状
眼精疲労では、疲れ眼と同じような眼の症状のほか、全身におよぶ体の症状も現れます。以下のような症状が代表的なものです。
眼の症状
- 眼がしょぼしょぼとする、眼が重くなる、眼の奥が痛む
- 眼がかすんだりぼやけたりする、視点を移動したときすぐにピントがあわない
- 眼が充血する
- 眼が乾く
- 普段よりまぶしさを感じる
体の症状
- 肩や首が凝る
- 頭痛がする
- けだるい(倦怠感)
- めまいやふらつきがある
- 吐き気がする
原因
眼精疲労の原因としては、眼の病気、体の病気、眼鏡やコンタクトに由来するもの、生活環境やストレスなどが考えられます。
眼の病気
- ドライアイ:眼の乾燥
- 白内障:水晶体の濁り
- 緑内障:眼圧の上昇
- 眼瞼下垂:まぶたが垂れ下がる
- 屈折異常:近視、遠視など
- 老視:加齢に伴う調節機能低下
体の病気
- 風邪、インフルエンザなどの一時的な病気
- 高血圧、糖尿病などの慢性病
- 更年期障害
眼鏡やコンタクトの問題
- 度数が合っていない
- 左右の視力差が大きい
生活環境
- パソコンやスマホ作業の長時間化
- エアコンの直接的な風の曝露
精神的ストレス
- 対人関係のストレス
- 過度の仕事上のストレス
対策
- 規則正しい生活習慣の確立
- 眼科医の検査と治療
- 生活環境の改善(休憩、作業環境の調整など)
- ストレスの解消(リラックス、運動、カウンセリングなど)
早期発見と対策が大切です。自覚症状がある場合は眼科医の診察を受けましょう。
適切な治療と生活改善により、眼精疲労は軽減可能です。
関連するページ
- 眼の病気辞典
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