レーザー治療Laser treatments

レーザー治療について

眼科のレーザー治療は、眼の網膜や結膜などの組織に対して行われる治療法です。当院では、日帰りで受けられるレーザー治療を提供しています。治療は点眼麻酔を使用し、レーザー用のコンタクトレンズを装着して行います。ほとんど痛みを感じないか、ごくわずかなピリピリ感がある程度といわれております。
1回の治療は10〜15分程度で終了しますが、症状に応じて数回に分けて行うこともあります。
治療直後は視界が一時的に暗くなったり見えにくくなったりすることがありますが、通常は15分ほどで元に戻ります。治療後は基本的に普段通りの生活が可能です。必要に応じて安静を指示する場合があります。施術日はご自身での運転はできませんので公共交通機関でお越しください。

  1. 網膜光凝固術
  2. YAGレーザー
  3. レーザー虹彩切開術

網膜光凝固術

糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症など、網膜に関連する病気に対する治療法の一つです。この手法では、レーザー光を使って病的な網膜を熱凝固させ、病気の進行を抑えることを目的としています。ただし、病気を完全に治すのではなく、進行を予防することが主な目的です。治療の回数や頻度は病気の進行具合によって異なり、複数回に分けて治療が必要な場合もあります。

対象疾患

  • 網糖尿病網膜症
  • 膜静脈閉塞症
  • 中心性脈絡網膜症
  • 網膜裂孔

網膜光凝固術の費用

健康保険
汎光凝固術(網膜全体に複数回にわたって、レーザー治療する場合)3割負担片眼:約50,000円
局所光凝固術(網膜の一部のみに、1-2回レーザー治療をする場合)3割負担片眼:約35,000円

YAGレーザー

YAGレーザー治療は後発性白内障に対するレーザー治療法です。後発性白内障は、眼内レンズが入った袋(水晶体嚢)が濁る病気であり、白内障手術後5年以内に約20%の患者に発症するとされています。視力低下や眼のかすみを感じた場合、YAGレーザーを用いて水晶体嚢に穴を開けることで濁りを取り除きます。治療後は一時的に飛蚊症と呼ばれる黒い点や線が見えることがありますが、数日で症状は改善します。

YAGレーザーの費用

健康保険
1割負担片眼:約2,500円
3割負担片眼:約7,500円

レーザー虹彩切開術

狭隅角や閉塞隅角緑内障の治療に用いられるのがレーザー虹彩切開術です。閉塞隅角緑内障では、虹彩と水晶体がくっついて房水の通り道が塞がれ、眼圧が上昇します。レーザーを用いて虹彩に小さな穴を開けることで、新たな房水排出バイパスを形成し、眼圧を下げることができます。治療は短時間で行われ、ほとんど痛みを感じません。治療後はそのまま帰宅することができますが、定期的な検査が必要です。

レーザー虹彩切開術の費用

健康保険
1割負担片眼:約10,000円
3割負担片眼:約25,000円

記事の監修者

清水 映輔

理事長

清水 映輔

保有資格

  • 日本眼科学会認定眼科専門医
  • 医学博士 (慶應義塾大学)
  • 難病指定医
  • 身体障害者指定医